介護職ならではの抱えるストレスとは

大半の方は、介護職とは自分1人では生活することができなくなったお年寄りや障害者に対し、排泄や入浴、食事の介助などの日常生活上の支援をすることだと思っているようです。これは間違いではありませんが、この業界に携わる者が考える介護とは、その先にある要援護者1人ひとりの生活の質(クオリティー・オブ・ライフ)を目指すために活動する行為全般を指していると言えます。

 

この要援護者1人ひとりの生活の向上を目指すことを生業とする介護職が抱えるストレスは、対人サービス業に特有である感情労働から生じるストレスが挙げられます。

 

例えば、その時々で支援する対象者の心身状況に即時に介護者は適応させ、適切に応対しなければなりませんが、時間を置かずに対象者が入れ替わる場合、この切り替えを上手にできなければ、対象者はサービスに不満を持つことになり、その不満は表情や言葉から介護する側にも伝わることになります。このことが、まず小さなストレスとなり、これが積み重なると、ストレスは次第に拡大していき、最悪な場合にはこの業界を離れていくことに繋がる、いわゆる燃え尽き症候群を生み出すことになります。

 

この業界に身を置くものには必ず付いて廻るストレスといえ、この回避や解消を上手に行うことが求められるといえます。